メンバー紹介

米田 敬太朗代表取締役社長

水口健次先生との出会い

私と“マーケティング”との出会いは故・水口健次先生との出会いからはじまります。水口先生は、コトラーから学び、コトラーではすまされないと悩み、常に新たな課題に対して新しい解決策を追求されてきた、まさに日本のマーケティングの礎を築いた方でした。

どれも的確な水口語録

  • 解決策は外にある
  • 解決力は内につくる
  • キーパーソンに会う、そしてキーパーソンになる
  • 客と呼ばれて喜ぶ客はおらん!顧客は固有名詞をもっている!
  • 全体と平均のウソ、現実は異常値と例外の中に真実がある
  • 最終顧客(生活者)をイメージできないやつは儲けられない
  • 需要はのべつ進化する だから常に再定義が必要だ

そして、口癖のように「すべてのコストの負担者はお客さまである。お客さまが負担しないコストが出始めた企業からつぶれる。展開されて初めて戦略、お客さまに届いて初めて価値。まだやりようはある。勝負はこれから!がんばっていこう!」と、多くのマーケティング実務家にエールを送りつづけました。この時期に多くの実務家と出会えたことが私の何よりの財産です。今もなお、当時お世話になった方々とのご縁により、マーケティングの仕事ができていることを幸せに感じております。

協働取組のススメ

水口先生のマーケティング戦略の根幹は、『価格営業から非価格営業へ、個人営業から組織営業へ』です。ステークホルダーとの関係性を強化するため、“顧客づくり提案を行うチーム力の推進!”をテーマに新たなマーケティングフレームによる『協働取組のススメ』を提唱しました。「ポーターのバリューチェーンは顧客が不在、コトラーの4Pも然り」と最後まで「顧客の満足」という課題に向き合っておられました。

ペンタゴンからバリュートライアングルへ

さらに水口先生は、「全コストの負担者であるお客さまはポツンとひとりでいるわけでない」と、『お客さまを含めた5人(①顧客、②小売、③インフルエンサー、④卸売、⑤メーカー)』を関与者とする“ペンタゴンモデル”で市場の構造を整理しています。
私は水口先生のペンタゴンモデルを参考に、お客さまを中心に位置づけたバリュートライアングルモデルという価値連鎖の仕組みを提唱しています。メーカーの商品力、卸売の品揃え力、小売の集客力を、お客さまとの対話力を身に着けることで磨いていくと共に、お客さま参加型の協業の在り方をご提案させていただいております。

マーケティング活動の意義

水口先生は、「営業こそが世の中に価値を届ける重要な活動」と位置付けておられましたが、価値を創造し、価値を伝達し、価値を提供することがマーケティング活動と定義するのなら、中盤以降の“伝達”や“提供”にまだまだ多くの課題があるように思います。当社の行動指針に“意図を明確に”とありますが、価値やその意図を明確にお届けするための店頭活動やお客さまとの機会創出は、とても重要なマーケティング活動と考えています。

小売業のマーケティング導入メリット

とりわけ小売業は「①頻度よく来店利用されるお客さまとの接点を日常的にもつ」「②豊富な品揃えや多岐にわたるサービスが行われる現場を有している」「③その現場は商圏における生活者の暮らしに深く関与している」「④さらにはお客さまの購買行動をPOSデータとして保有している」ことから、マーケティングの導入意義は非常に高く、またその推進による大きな成果が期待できると考えております。

小売業のマーケティング導入におけるハードル

一方で、マーケティングの導入・推進が進まない理由としては、①組織の問題、②人材の問題、③ツール(DX、データ)の問題と大きく捉え3つの課題があると考えています。
そこでわたしたちは、お客さまを起点としたマーケティング実務を皆さまと並走し実行・実践しながら、上記3つの課題を当社の業界実務経験に基づいたフレーム・ノウハウを活用することにより解決し、マーケティングを自社の強みとして位置付けられるよう、本質的な支援に取り組んでまいります。

ファンづくりプロジェクトの始動

お客さまを中心に据えた取り組みの一例として、当社は、1店舗あたり100人程度の優良なお客さまを位置づけた“ファンづくり”を推進しています。これは「①事業への参画意識の醸成」「②対話・共感による関係性強化」「③貢献度の見える化による拡散」をファンづくりの取り組みとして“仕組化”し、ID-POSデータを紐づけお客さまの“喫食(利用)実態”と“購買実態”から顧客理解に務め、小売・メーカー・卸売が一体となった施策づくり・改善活動・商品/サービスの開発に取り組むプロジェクトです。

最後に

私たちはあくまでも“店頭起点”“お客さま起点”のマーケティング活動にこだわり、構造の中で関与するすべての皆様と共に取り組んでいきたいと考えております。
共創マーケティングという会社は少数精鋭のチームではありますが、同じ志をもつ業界の方々は多数おられ、そんな皆様方と互いの強みを活かしながら業界の発展に寄与できればと思います。
私たちの取り組みに、ぜひご期待ください。